DAY bye DAY

いろいろね、あったぶんだけね 宝物(おもいで)もふえて

コロナ陽性で暇なので日記を書くことにした。

2020年12月29日。抗原検査、PCR検査の両方で新型コロナウィルスの陽性反応が出ました。12/30現在、僕は病室の中でこれを書いています。

 

激動の2020年、個人的には良いニュースの方が多く上振れた年だったなと思っていたところ、最後にとんでもない下振れがやってきました。

時間だけは腐るほどあり、また今後コロナが収束する気配も全くないため、これから発症するかもしれない皆さんのためにも入院生活や症状の経過などをできる範囲で書き記していきたいと思っています。

初めに断っておきますが、当記事は某田舎住み20代男性、そして比較的軽い症状の人間が書いた推敲もしてないただの日記であり、検査や入院等の対応に関して症状や地域で差があるかもしれないことはご了承ください。

また、勿論私はコロナウィルスに関する専門家ではありません。最新の情報は必ず国や自治体がWeb上で公開しているものを参照していただければと思います。

日記は余裕がある時に随時更新していく予定です。

 

12/23(水)

最初に症状を感じたのがこの日。夕方に起き、すぐに喉に違和感を感じる。一応熱を測ったものの37度弱。その週の月曜日にほぼ徹夜で仕事に行ったことで疲れが溜まっていたのだと判断し、かかりつけの病院に来院。元々仕事が休みだったので助かった。

医師からは数年前に発症した咳喘息が再発したのではないかと診断され飲み薬、吸入薬などを処方される。

 

12/24(木)〜25(金)

まだ少し咳や喉の痛みがあるので職場に連絡し休みを貰う。症状は薬を飲んで少しおさまった気がする。このままいつも通り週明けには職場復帰できるだろうと思っていた。

 

12/26(土)〜27(日)

いつもならこの程度の風邪だったら3〜4日で回復するはずなのに症状に改善が見られない。

この辺りから咳や喉の痛みが酷くなり、鼻詰まりのような症状も見られ、匂いや味を感じづらくなる。ただそれがコロナ特有のものなのか鼻詰まりによるものなのか分からなかった。定期的に体温を測ってはいたが、発熱の症状は全くないため楽観視していたところもあるかもしれない。

 

12/28(月)

未だ症状が収まらず、むしろ悪化している。流石にこれはおかしいと感じ始める。このままただの風邪で休みを貰い続けるわけにもいかないので検査を受けることを決意。

深夜12時ごろに県のコールセンター(発熱患者等受診相談センター)に連絡すると、まずはかかりつけの病院に電話連絡し、そちらで対応が難しいようならコロナ対応している医療機関に連絡してくれとのことだった。自分が住んでいる地域の近くでも4軒ほど対応していたので一応電話番号を教えてもらった。

 

12/29(火)

朝9時ごろ、先週処方箋をもらった病院に電話連絡。

午前中のみの営業だったが、抗原検査が可能ということだったので対応してもらう。

コロナの疑いがあるということで病院の裏口に車を止め、問診などは全て電話で対応した。

年末ということもあり実際に検査を受けられたのは病院についてから2時間ほど経ってからだった。車に乗ったまま窓を開け、綿棒を鼻と喉に突っ込まれる。30分ほどで結果が出るとのことなので更に待つ。

12時頃、妊娠検査薬のようなキットに線が出ているのを見せられ、検査の結果陽性が出たと告げられた。

最初の感想は「ああ、やっぱりな」だ。逆に陰性だったらどうしようかと考えていた。

 

その後すぐ、保健所から電話がかかってきてPCR検査の案内があった。13時から別の病院で対応するので移動してほしいとのことだった。検査結果が出るのに半日から1日ほどかかるが、それで陽性だったらすぐに入院らしい。

まだPCR検査の結果が出ていないので確定ではないのが気になったが、ひとまず報告として職場に電話連絡した。

検査を受ける前はまず上司に連絡して、みたいなことをモゴモゴ言っていた気がするが、そんなことより自分の命の方が大事だ。

PCR検査は病院の駐車場で待ち合わせして、ドライブスルー方式で行った。順番に担当者から電話がかかり、誘導車の後ろに列に並ぶ形だ。検査自体は数分もかからず終わった。こちら側がやることは鼻と喉に棒を突っ込まれるだけで変わらない。

帰宅後、職場や保健所にここ2週間ほどの生活を洗いざらい聞かれたが、元より職場と自宅の往復みたいな生活をしている上、ここ数週間は趣味のゲーム大会が連続していたので体調管理にはより一層気をつけていたつもりだ。ただ、毎日のように不特定多数の客と接する仕事であること、そして同居している弟が通っている大学から数週間前に感染者が出ていたことなどが心当たりといえば心当たりだろうか。

そんなに食欲もないが一応インスタント食品を腹に入れ2時間ほど寝ていたら保健所からの電話で起きた。PCR検査の結果も陽性だったので、入院の準備をしてくださいとのことだった。

 

数時間の間に色々なことが起こりすぎて目が回りそうだったので、とりあえず布団の中でYouTubeを見て現実逃避した。

有難いことに、僕が寝ている間に同居している母が大体の荷造りを終わらせてくれていた。母と弟も明日PCR検査を受けるらしい。

夜ご飯は自分で作った。これから先、味の濃い食事は中々食べられないだろうということで、いつもより多く調味料を使ってペペロンチーノを作った。が、匂いが殆ど分からず味も半減して感じた。

 

症状が比較的軽いこともあり、寝る前はちょっとした旅行のような気分で入院中に観る予定の映画をDLしたりしていたが、いざ眠るとなると突然の入院生活、症状が悪化する可能性、家族や職場はどうなるのかなど様々な不安と恐怖に襲われる。

2時間ほど眠ろうとしては目が覚めを繰り返したのち、気分転換に久々のシャワーを浴びたら少しスッキリした。耳栓とアイマスクをつけ、深呼吸を繰り返していたらいつのまにか眠っていた。

 

12/30(水)

疲れもあり、なんだかんだ9時間くらい寝ていたらしい。

13時に起き、母が買ってきたコンビニのパスタを食べる。それなら昨日パスタ以外を作ればよかった。

14時にPCR検査を受けたのと同じ病院で待ち合わせ。発熱者専用外来の駐車場に止めさせられ、20分ほど待つ。途中、救急の方が忙しくしばらくお待たせするとアナウンスがあった。僕以外にも数人車で待っている人がおり、この人達全員陽性なのか…と思うと何故か少し安心した。

程なくして、4〜50代くらいのおじさんが連れてかれた。10分後、60代くらいのジジイも同じように連れていかれる。どちらも、見る限り症状はそこまで重くなさそうだ。

14:40頃、看護婦さんに呼ばれCT検査を受ける。白いドーナツ状の機械に体を通すアレだ。

検査は3分ほどで終わった。一旦車に戻り、この後採血や検尿などがあり入院となるらしい。駐車場に車を移動させる途中、ヘッドライトを病院の柱にぶつけてヒビを入れてしまった。退院後も色々な手続きがあるらしいが、仕事を一つ増やしてしまった。


病室に案内される。事前の電話では個室になるか大部屋になるか分からないとのことだったが(冷静に考えてコロナ陽性で大部屋通されるとかある?と思うが、病床が足りていない地域だとそういうこともあるのかもしれない)ちゃんと個室だった。

中は一般的なビジネスホテルより少し広いくらいだろうか。テレビ、トイレもある。洗濯とシャワーだけは別の患者と共用で、予約制らしい。

15時40分、今日の入院患者の受け入れが全て終わったとアナウンスがある。

電話でのオリエンテーションが終わり、いよいよここでの生活が始まる。

 

個人的には学生時代に長期入院をしたことや免許合宿の経験から長期間の引きこもり生活には慣れているし、元々苦に感じないタイプだと思っているが、普通に生活している社会人なら不安や恐怖で精神に異常をきたしてもおかしくないなと思った。自我が保てる程度には症状が軽かったのは本当に救いだと思った。

また、同居している家族や職場に迷惑をかけているのも心が痛む。

職場に関しては、1週間ほど前から休みを貰っていて濃厚接触者がいなかったこともあり消毒だけで済んだらしいが、同居している家族は僕の陽性が確定した時点で即濃厚接触者ということになり、PCR検査を受ける。陽性が判明した場合、僕と同じように翌日には入院となるだろう。

母親は現在50代で重症化すれば命の危険もある。LINEでのやりとりで、死の恐怖を感じ、ここ数日あまり寝付けていないとも話していた。月並みではあるが、これを読んでいる方も自分のため以上に、周りの人のためにも年末年始はハメを外さず極力感染に繋がる行動は避けてほしいと願う。

 

病室のTVを眺めていたら18時15分になっていた。夕食の配膳が行われる。

勿論手渡しというわけにはいかないので、病室の前に置いてある長机にお弁当が置かれ、アナウンスが終わり次第それを回収して食べるという形になる。(ちなみにゴミも支給されたビニール袋に入れ、長机に置いておけば回収してくれるそうだ)

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焼き魚と野菜。simpleシリーズthe病院食という感じだ。まだ生活リズムが狂ったままなので手をつける気にならずとりあえず放置。

 

程なくして担当医から携帯に電話があった。CT検査や血液検査の結果、比較的軽症の部類にあたるため、特に薬は出さず経過を見るということだった。

入院までさせられて薬も飲まず寝ているだけというのも不安になるが、まあいいだろう。

19時半頃、弁当を食べた。焼き魚がおいしかった。カリフラワーは甘酢か何かで漬けられていて初めて食べる味だった。鼻は完全に死んでいるが、舌はかろうじて生きている。

20時。面会終了のアナウンスがあったが自分たちには関係がない。

20時半。看護婦さんが酸素測定器を持って検査に来る。

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(指を挟むタイプのやつ)

正常。熱は全くないが、頭痛と少しボーッとする感じがあるのでアイスノンをもらってみた。袋に入れてガムテープで留めた状態で渡され、このまま使ってほしいとのことだった。

 

21時に消灯らしいが当たり前のように全く眠くない。相変わらず咳と息苦しさは酷いが、用意した映画か適当な動画でも観ながら過ごそうと思う。

 

12/31(木)

昨夜は結局3時頃まで眠れなかった。長い間昼夜逆転の生活をしていたため、慣れるのに時間がかかりそうだ。

夜中『百円の恋』という邦画とアニメを1話だけ観た。本当はもっと色んな作品をたくさん観たいが、体力が続かない。これは病気とか関係なく、自分が元々持つオタクとしての体力だ。何本も連続で作品を摂取できる人は凄いと思う。

 

10時に院内アナウンスがあり起きた。体温と血圧を測っておいてとのことだった。

部屋の外を見ると朝の弁当が置いてあったが寝起きで食べる気になれないのでとりあえず回収しておいた。

10時半頃、院内のコンビニから電話があった。ここでは昼食前に何か欲しいものがあれば取り寄せることができるらしい。

咄嗟のことであまり思いつかなかったが、とりあえず夜食用におにぎりと水、そして温かいものに飢えていたのでカップ味噌汁を何個か頼んだ。注文してから、この部屋にはお湯が無いことに気付いた。後でポットなどを借りられないか聞いてみよう…。

コンビニからの電話は一日一回しか来ないため、相当内容を吟味しなければいけないなと思った。今になって考えると、炭酸ジュースやお菓子も食べたい。

 

そういえばコロナの症状でよく挙げられる味覚についてだが、自分はおそらくそこまで症状は酷くない方だと思う。食べ物を口に運んでみれば、ちゃんと味がする。

そのかわり嗅覚に関しては殆ど感じ取れず、呼吸の苦しさも相まって常に鼻血が出ているような違和感がある。看護婦に電話で相談すると、昼食から咳止めと鼻詰まりの薬を少し出してみるとのことだった。

 

遅めの朝ごはんを食べた。f:id:bwd_shine:20201231110910j:image

このタイプの牛乳小学生ぶりに飲んだ…。

 

食後にシャワーの予約をした。と言ってもシャワー室の前に置いてある紙に部屋の番号を書くだけなのだが…。

シャワーは9時〜17時まで使えて、30分交代の予約制だ。自分は寝る直前にシャワーを浴びたい派なのでもう少し遅くまで開けてくれると助かるのだけど。

そういえば、患者のプライバシーに関してはかなり配慮されていると感じた。病室には個人名が書かれておらず、シャワーや洗濯機の予約は

部屋番号を書くだけで大丈夫。入院前には、ニュースなどで〇〇市の20代男性が陽性と報道されますが大丈夫ですか?と何度も確認された。

未だに従事者や患者に対する差別が絶えないということなのだろう。自分も退院後が少し心配だ。

 

LINEで家族のPCR検査の結果が送られてきた。

結果は母が陰性、弟が陽性。弟は現在無症状、母は咳などの症状があるものの陰性ということでひとまずは安心だ。やはり弟経由で感染した説が濃厚だろうか。

しばらくの間母には自宅で一人療養してもらうことになるが、年末年始はゆっくり過ごして欲しい。

 

お昼。f:id:bwd_shine:20210101032516j:image

揚げ出し豆腐のみでご飯を食べるのはしんどい。午前中に頼んだカップ味噌汁が一緒に届いていたので追加したら食べられた。お湯は共用の給湯室があり、そこから汲めることを知った。俺は無敵だ。

 

17時ごろ、入院して初めてのシャワーを浴びた。共用のシャワールームは、かなり広いスペースに、何故かソファとTVが置いてあった。ちょっとだけ、ラブホみてえだなと思った。

久しぶりに浴びたお湯は熱くて気持ちよかった。

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夕飯は大晦日ということもあり結構豪華だった。申し訳程度についてきた年越し蕎麦に温もりを感じる。昼食を食べてそんなに時間が経っていなかったこともあり、おかずを少し残してしまった…。

 

夜はずっとTVを観ていた。

ここ数年、年末年始は仕事や友人達と遊ぶことで忙しく、ゆっくりガキ使や紅白を観て年を越したことなんて殆どなかった。これはこれで悪くない。

夜食におにぎりを食べながら日記を書いたりLINEを返したりしていたら深夜4時になっていた。流石にそろそろ寝ようと思う。

 

1/1(金)

はっぴぃにゅうにゃあ。

朝7時に酸素検査で1度起こされそのまま二度寝。アラームをかけていた10時に起床した。

起きてすぐ、コンビニから電話がかかってきた。昨日の反省を活かし水、炭酸ジュース、ポテトチップス、喉飴を買った。今日はとりあえずそれくらいかなと思ったが、急に爪が伸びていることが気になって爪切りも買ってしまった。600円くらいして思ったより高かったので帰ってからも使い倒す。

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朝昼夜と正月っぽいメニューが続いた。お雑煮もおせちも何年もまともに食べていない気がする。弁当で刺身とカニが出てきたのにびっくりした。海鮮が有名な県に住んでいながら未だにカニの良さが分かっていない。

ネタ番組を眺めながら元旦を満喫した。

 

夕方にピクサーの『ウォーリー』を観た。キュートなロボット、サイレント、ディストピアSF、人間賛歌、ラブロマンス、おねショタ(?)など様々な要素をめちゃくちゃポップにスマートにまとめあげている傑作だった。ピクサーの無機物に命を吹き込む演出技術は凄いと思う。2021年最初に観る映画にこれを選んでよかった。

 

立て続けに『インクレディブル・ファミリー』も観た。前作がかなり好きなので何となく敬遠し続けていたけど普通に面白かった。

以前はヴァイオレットが好きだったけど(オタクなので…)CGの進化なのか俺の老化なのかイラスティガールに異常なエロさを感じてしまったのは秘密。

ジャックジャックの大暴れがもう少し見たかったのと、イマドキなテーマが後半ウヤムヤになっちゃったのはちょっと残念ポイント。

ディズニープラスの初月無料を最大限活かすためにしばらくは「気になるけど見てなかったディズニー作品」を観たいと思っている。

 

1/2(土)

また10時ごろにコンビニからの電話で起きた。今日は水とお茶に加えデザートも買った。10時半にベッドから出て外を見ると、朝食が既に回収されてしまっていた……。明日からはちゃんと起きます。

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昼食と夕食。やはり明らかに豪華だ。豚の角煮みたいなやつがおいしかった。三ヶ日が終わった途端精進料理みたいなメニューになったらどうしよう。

食事中に見ていたYouTubeで出てきた天下一品が異常に美味そうに見えた。退院後、落ち着いたら食べに行きたい。

 

お昼過ぎに映画を観ようと思ったら途中で寝落ちしてしまったので気分転換にシャワーを浴びた。

今日観たのは『アーロと少年』。ピクサーの中でもかなり地味な部類に入る作品だと思うけど、それも納得する感じの地味な映画だった。明日はそろそろディズニー以外を観ようかと思うが、あまり暗い作品を観る気分でも無いのでどうしたものか。

 

家族との連絡や看護婦との問診で何かと忙しく思ったより映画三昧ではないが、部屋に引きこもっていれば誰かがご飯を持ってきてくれる生活はある種理想のものかもしれない。

そういえば、弟も昨日から別の病院に入院しているらしい。ここと違い、コンビニもWi-Fiも無いのは少し辛そうだ。家族向けに、用意しておいた方が良いものなどを纏めておくべきだった。

自分はというと、数日前に咳止めの薬を貰ってからは、息切れと味覚障害が少しあるくらいで割と症状が安定している。

看護婦さんは症状の経過を見てホテル療養になる場合もあると言っていたが、できれば完治するまでここにいたい。

 

朝食を抜いた分、夜中に小腹が減ったので注文したミルクレープとゼリーを食べた。久々に食べた生クリームはバチバチに美味しかった。糖と脂肪は正義だ。

今日は早めに寝よう。

 

1/3(日)

昨日は結局3時ごろまで起きてしまった。どうせいつ起きても変わらないのに、どうしても寝るのがもったいなく感じてしまう。

朝、朝食を回収するために7時に一度起き、またコンビニから電話がかかってくる10時まで寝た。そろそろ入院生活も小慣れてきた感がある。

今日は水とお茶とコーラ、チーズ蒸しケーキを買った。あと、昨日の深夜に食べた堅揚げポテトが美味しかったのでまたポテトチップスを買ってしまった…。

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朝昼夜。夜に食べたサーモンサラダとタルタルソース的なやつが乗った魚がおいしかった。

 

昼過ぎにまた少し寝落ちしてしまい、弁当の回収が遅れそうになっていたところを看護婦さんに起こされてしまった。断片的に寝て起きてを繰り返したので今日は一日中眠かった気がする…。

 

夕方に『ア・ゴースト・ストーリー』という映画を観た。

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『ミッドサマー』などで有名なA24配給で評価が高かったので鑑賞。事故で命を落とした男が幽霊になって残された妻を見守るという内容だ。パッと見がホラーっぽくて敬遠していたが全然そんな事はなく、先が読めない展開が面白かった。ただ、全編を通してほぼ会話シーンや説明台詞がなく、受け手に想像を委ねるような長回しのカットも多いので途中で少し眠くなってしまった…。睡眠をしっかり取った上で観ることをお勧めしたい。

 

夜はTVで『天気の子』が放送されてたので公開当時ぶりに観た。面白かったけど、コ○ナ当事者として最後の特別メッセージで「うるせえ!!!」ってなってしまったのは秘密。

 

世間の人達は明日から仕事初めらしいが、後ろめたさ的なものは全くない。どうせ症状が全快したところで即職場復帰とはいかなそうだし、せめて長い冬休みを貰ったつもりでこの生活を楽しみたい。

 

1/4(月)

また3時ごろに寝て10時にコンビニからの電話で起きるやつをやった。

昨日水分をかなり消費してしまったため、水とお茶を2本ずつ、三ツ矢サイダーのいちご味を1本と多めに注文した。あとモンブランも。

乾燥した部屋に長くいると何かと喉が乾く。飲み水を確保する手段はコンビニ以外だと給湯室のお湯くらいしかない。次からはまとめ買いも検討しよう。

 

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今日のご飯。朝食のオムレツが異常にふわふわで美味しかった。夕食についてきたカップは、最初何かと思ったらタルタルソース的なやつだった。

汁物がついてくる時とついてない時がある(中身はコンソメスープだったり味噌汁だったり色々)ので、カップの味噌汁も何個か補充しておこう。

弁当は、生活リズムがズレているせいでだいたい配膳されてから2〜4時間くらい後に食べることが多い。惣菜はともかく汁物とご飯は冷たいと悲しいので、毎回給湯室にある電子レンジで温めている。

 

夕方にシャワーを浴びた。洗濯が面倒なのと人に会わないので2日に1回のペースでいいやと思っていたが、やはり1日空けるとだいぶ髪がベタついているのが分かる。今は症状もそこまで酷くないので、なるべく毎日入るようにしよう。

 

夕方に『カーズ クロスロード』を観た。

『カーズ』シリーズは一応1と2を観ている程度で特に思い入れがあるわけではなかったが、これは結構良かった。近年のディズニー/ピクサー作品はセカンドライフの在り方を問う作品が多い気がする。ラストレースの勝敗にもう一捻りロジックがあればもっと良かったのにと思った。

 

寝る前に『レディ・バード』を観た。これもA24配給。

同じグレタ・ガーウィグ監督の『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』はあまりハマらなかったけど、これは面白かった。

田舎の閉塞感や母親との関係性など共感できる部分も多く、終始自分の話として観れた。(僕自身に上京経験があればもっと刺さっていたのだろうけど)

ラスト、主人公が本名を名乗る場面は彼女の成長を示す良いシーンなのだけど、青春の終わりのようなものを感じて少し切ない気分にもなった。あと初めて車を運転するシーンも好き。

 

去年100本以上映画を観たので、今年は年間200本を目標にしたい。といっても、仕事が再開したらこんなペースでは観れないと思うけど…。普通の人は外出できないことで精神を病むらしいけど、自分は今のところまだまだこの生活が続いて構わない。むしろこの生活に慣れすぎて今から社会復帰できるのか不安だ…。

 

1/5(火)

2時ごろに寝て9時半ごろ起きた。

今日はコンビニで水×2、ほうじ茶、カルピスソーダ(りんご)、ファンタプレミアムピーチ、ゼリー、ピーナッツチョコ、堅揚げポテトを買った。注文してから、味噌汁を買おうとしていたのを思い出した…。

 

朝食はすぐ食べる気にならず、結局昼食が配膳される時間まで無為に時間を過ごしてしまった。

途中、職場の上司から電話があった。退院の時期などを聞かれたが、こちらもまだ何も聞かされていないので、分かり次第連絡すると伝えた。

仕事に行かなくなってもうすぐ丸々2週間になるが、正直自分がまた以前のように働いていることが既に想像しづらくなっている。

 

自分が働いている理由について、ぼんやりと考えたことがある。生きていくために必要なお金を稼ぐことは勿論だが、自分の場合は労働をすることで最低限の人間性を保っているようなところがある。

今の仕事に就く前に数週間ほど無職の時期があったが、その時は最低限の外出以外はせず、好きな時に寝て好きな時に食べてを繰り返すという本当に酷いものだった。今でも、2〜3日休みが続くと、休み明けを気にせずそんな生活になってしまうことが多々ある。

時間を有効利用できる人なら、定職に就かずフリーランスでお金を稼ぐこともできるだろうが、自分にはそれができそうにないということを入院生活で改めて確認した。やはり、何とかして社会に復帰するしかないようだ。

 

朝食をレンジで温めた後、洗濯物が溜まっていることに気付いたので予約しようとしたら今日の分は全て埋まっていた。明日こそは朝早く起きよう…。

 

夕方にシャワーを浴びた後、担当医から電話があった。最初に症状が出た日からもう2週間経ち感染力も弱まっていることや、現在の病状が安定していることを見て、明日にでも退院できるとのことだった。

だが突然の連絡だったので気持ちの整理がつかず、1日だけ退院を延ばしてもらうことにした。だいぶ安定してきたとはいえ、嗅覚異常や咳、息切れの症状はまだ少し残っている。退院後すぐに職場復帰なんてことになれば、余計迷惑をかけてしまうだろう。

 

退院日が決まったので上司に連絡すると、しばらく経ってから折り返しがあった。

母親が濃厚接触者にあたるため、母の自宅待機明けに合わせて僕も職場復帰という形になるそうだ。退院後も一週間以上休みを貰うことになり、申し訳ないやら安心するやらだ。。

これなら退院日を延ばしてもらう必要はなかったなとも思うが、ここでの生活に愛着が湧いてきていたのも確かだ。明日は入院生活最後の一日を楽しもうと思う。

 

 

ご飯。f:id:bwd_shine:20210105233558j:image
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ここでは白ごはん以外食べれないと思っていたので、夕飯に炒飯が出てきてびっくりした。

数日入院していた弟にも話を聞いたが、やはり症状が軽くなるごとに出てくる食事の内容も変わっている気がする。そういえば、毎日弁当をどれくらい食べられたか看護師に細かく聞かれていた。ちなみに他には体温、血圧、味や匂いは感じるか、咳やだるさはあるか、トイレの回数(下痢はしていないか)なども毎日決まった時間に聞かれる。

 

夜はお笑いの配信ライブを購入して観た。マヂカルラブリーno寄席。ランジャタイのネタにヤジを飛ばすくだりでバカほど笑った。まだチケット買えるし1000円でおつりが返ってくるので少しでも気になってるお笑いファンは絶対見てほしい。コロナ禍の無観客ライブが産んだ伝説。

 

一日一本は映画を観たいのでネトフリで『オクジャ』を観た。

『パラサイト』のポンジュノ監督作品を観るのはこれで3つ目だけど、自分はあんまりハマらなかった…。エンタメと批評性を絶妙なバランスで成り立たせているのが同監督の持ち味だと思うのだけど、これはエンタメに振りすぎてしまったような。

 

寝る前に洗濯機とシャワーの予約をした。

この日記を見返していて思ったが、具体的な病院名などを伏せているとはいえ関係者が見たら即自分だと分かるような内容な為、退院後しばらくしたら一旦非公開にしようかなとぼんやり思っている。(ちなみに陽性が判明した瞬間まず最初にしたのはTwitterを鍵垢にしたことだ)

せっかく他の人にできない体験をしたのだしコロナに感染するとこれだけめんどくさくてこれだけ周りに迷惑がかかるよ、ということが少しでも伝わればいいなと思って書き始めたが、だんだんと個人的な日記の色が強くなってしまったというのもある。

数年後に自分が見返して、こんなこともあったなと思えれば充分だろう。

 

1/6(水)

8時半ごろ起きた。いつもは昼頃になってようやく食べだすが、今日は珍しく起きてすぐ朝食を摂った。入院生活も終盤に差し掛かり、だんだんと一般的な生活リズムに近づいている気がする。まあ、その後映画を観ていたら途中で寝落ちしてしまったのだけど…。

しかも、12時から洗濯の予約をしていたにも関わらず起きたのが12時半だったので乾燥が間に合わなかった…。一日中ベッドで過ごしているとすぐに眠りに落ちてしまう。

 

最後のコンビニからの電話は、水とお茶×2ずつ、コーラ、ポテトチップス、ゼリー、プリン、カップ味噌汁を頼んだ。

入院生活でゼリーが好きになった。果物がいっぱい入ってるやつ。

ただカップ味噌汁とポテチは余計だった…。

 

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夕飯に出てきたコーンスープが美味しかった。相変わらず匂いは全く分からないのが不安だ…温めた汁物などを飲んでも、鼻に抜ける香りが全くない。退院後は何か美味しいものをと思っていたが、完治するまで我慢しようかな…。

 

今日は『モアナと伝説の海』と『母なる証明』を観た。

母なる証明』は何も事前情報無しで観たが、ポンジュノ監督らしいどこに行き着くか分からない作品でめちゃくちゃ面白かった。ラストカットが凄すぎる。

ただ、どっちも途中で寝落ちしてしまったのが残念…。映画の倍速視聴は許されるか?みたいな話題がよくあるけど、視聴途中で中断して他のことをするのはどうなんだろう。自分は寝落ち以外でも集中力が続かずよくやってしまう…。

 

明日はお昼頃に諸々の手続きをしてついに退院となる。丸々1週間外の空気を吸わずに過ごすのは初めての経験だったが、比較的症状が軽かったことや病院側の手厚いサポートもあり、病状が悪化したり精神的に不安定になることもなく穏やかに生きることができた。改めて、医療従事者の方々には感謝してもし切れない。

おやすみなさい。

 

1/7(木)

昨日は結局3時頃まで眠れなかった。1週間ぶりに外に出るのは何故か物凄く緊張した。刑務所から出る人間もこんな心境なのだろうか。

9時頃に看護師からの電話で起こされた。昼から退院の予定だったが、雪が酷くなりそうなので早めに出た方がいいとのことだった。

大体の荷造りはしていたが、着替えや、荷物を減らすために食事をしていたら結局10時くらいになってしまった。

ちなみに退院時の服は、入院中に着る服とは別の袋に入れて用意して欲しいと言われていたのでその通りにした。

退院時に渡す書類があるとのことでてっきり何か手続きがあるのかと思っていたが、簡単なアンケートを書かされた程度で後は封筒に入れた書類を確認してくださいとのことだった。

 

10時頃、看護師に案内されて専用の通路を通り外に出た。退院の挨拶なども最低限でそのまま放り出されたのは拍子抜けだったが、1週間ぶりに外気に触れた。鼻が効かないので冬の匂いは感じなかったが、風が強く冷たかった。

車の中で封筒を確認すると、入院時に渡さなかった申込書や診療計画書、退院後の過ごし方を書いた紙、切手が貼ってある封筒などが入っていた。署名して返送しなければいけないものもあるらしい。

治療費用に関しては国の公費でまかなわれるらしく、原則患者側の負担はない。(持病の治療が行われたり、所得によっては一部支払いがあるらしい) 日本に生まれていてよかった。

あと、コンビニで購入した分の金額に関しては後日請求書が届くらしい。

 

12時頃自宅に帰った。まだ咳や嗅覚異常の症状が残っていて、後遺症の心配もあるため職場復帰するまでは極力外に出ず、今の生活を続けようと思う。

 

というわけで本記事の更新は以上になります。ここまで読んでくれた方がもしいればありがとうございました。この日記は途中書いたように、読む人が読めば容易に個人を特定できるような内容になってしまったので、復職後しばらくしたら適当なタイミングで非公開にしようと思います。

入院中もSNSなどでいいねやメッセージをくれた関係者各位には勇気を貰いました。非常に感謝しています。今後も皆様の健康を祈っています。

それではまた。